2018年6月16日 日本歯科技工士会館(東京都)にて、第7回社員総会および新役員選挙が行われました
第7回 社員総会をおえて
一般社団法人宮崎県歯科技工士会
理事 德丸 史郎
この度2018年6月16日(土)、日本歯科技工士会館(東京都新宿区市ヶ谷左内町21-5)内において、第7回社員総会ならびに、日本歯科技工士会役員選挙が開催された。
まず冒頭に、公益社団法人日本歯科技工士会(以下、日技) 会長 杉岡範明氏の挨拶から始まり、昨今の社会状況にふれ、どうしてこんな日本になってしまったのか、それぞれ各界のリーダーは何のために仕事をしているかということを、見失っているのではなかろうかと語った。
また、今後の日技としての目指す方向性にもふれ、日技新発展『7』プランを柱に魅力的な組織作りに努めるとともに、日頃からの地域組織とのそれを支える会員との情報共有が不可欠でかつ、意思疎通を図り目的を伝えることで育まれる信頼こそが組織活動の大きな原動力となると述べた。私自身も、日技の目指す方向性や、杉岡会長の思い、横のつながりが重要なのはわかるが、まずは昨今の少子高齢化等の影響もあってか、歯科技工士国家試験の受験者数を見てもわかるように、年々全国的にみても歯科技工士学校への入学者の減少や、歯科技工士科の閉科に歯止めが駆らない状況にある。宮崎県も同様に、平成30年4月現在、宮崎歯科技術専門学校の歯科技工士科も各年定員17名に対して、1年生が6名、2年生が8名となっている。よって、まずは組織そのものの魅力を作るよりも、歯科技工士という職種に魅力を見出し、夢ある歯科技工士の将来を担う小・中・高校生や社会にアピールしていくことが必須だと考えている。
その為にも、今回社員総会と同時に日技新役員選挙もあり、選挙により続投・新選出された役員の方々には、今まで以上にご尽力いただきたいと願っている。無論、我々の職位ではポジティブな話題よりもネガティブな問題が多く指摘される傾向にある。その中でも、労働環境の改善・就労に見合った給与・報酬が支払われるよう、今後、保険点数の改定と共にダンピング等が起きないよう歯科技工料金の適正な価格取引ができるような環境整備を早急に行っていただきたい。すでに、一部地域では担い手不足から待ったなしの状態である。
今回、社員総会に参加させていただき、改めて国内の歯科技工士業界の厳しさ・現状を痛感した。また、近年では、デジタル化やSNSなどインターネットの普及も充実している中で、若い人たちにこそそういったツールを活用した取り組みを強化し歯科技工士という職の名前からでも知ってもらい、興味を持ってほしいと思った。それと同時に、私自身も、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを現在使用しているが、日技にはFacebookアカウントもなくナショナルセンターであるにもかかわらずFacebook活用時に現在地を示すチェックインに“日本歯科技工士会館”がなかったことも残念に思った。
その他Twitterこそフォロワーも1000人は超えていたが内容も写真もなく、資料添付のみで内容も固い。その為か、内容にたいしての“いいね“などのアクションを起こしている人は10人にも満たない状況である。Instagramはもちろんしていない。これだけ、スマートフォン等などの普及によって、SNS等で若い世代や歯科技工士を知らない人に知っていただけるチャンスが多くあり、かつ無料で広報活動もできるのだが活用しないのは疑問に思う。
最後になりますが、今後益々、少子高齢化等により従事する歯科技工士が減少していく中で、すべての技工作業が可能とは言わないがデジタル化による作業効率化や働き方改革をとりいれ、一人でも多くの歯科技工士がこの職についてよかったと思えるような業界になっていくよう、一人一人が後世に何ができるかを考え行動を起こし、変革をもたらす時期にきているのではなかろうかと、感じた総会であった。